室蘭工業大学大学院工学研究科博士後期課程工学専攻先端情報電子工学コースの谷口美緒さんが、電子情報通信学会エレクトロニクスシミュレーション(EST)研究会優秀論文発表賞(一般部門)を受賞しました。
本賞は、電子情報通信学会エレクトロニクスシミュレーション研究会において1年間に発表された全ての発表の中から、特に優秀な発表として選出されたものです。
受賞者および受賞研究題目は、以下のとおりです。
谷口 美緒(波動エレクトロニクス研究室 D2)
「一方向伝搬磁性メタサーフェスの自動最適設計に関する研究」電子情報通信学会エレクトロニクスシミュレーション(EST)研究会優秀論文発表賞(一般部門)2024年3月6日(共同研究者:井口 亜希人、辻 寧英)
現在、様々な機能を持つメタサーフェスの研究報告がなされています。中でも、磁性材料を含むメタサーフェスは非相反な伝送特性を得ることができ、一方向にのみ電磁波を透過するアイソレータ機能を実現できます。本研究では、磁性材料として InSb を用いた 1 次元および 2 次元周期構造メタサーフェスを考え、面内方向に外部磁場を印加した THz 帯アイソレータの設計を行っています。メタサーフェスの特性解析には境界適合性に優れた 3 次元フルベクトル有限要素法 (3D-FVFEM) を採用し、周期境界条件を課して一周期分を解析設計の対象としました。最適化手法に共分散行列適応進化戦略 (CMA-ES) を用い、寸法最適化およびトポロジー最適化により、優れた特性を有するアイソレータを設計しています。
【受賞者コメント】
大変名誉ある賞をいただき光栄です。本受賞は、指導教員の辻教授の熱心で親身な指導のお力によるところだと感じています。研究と家事・育児を両立したい私に寄り添い、一緒に歩んでくださるおかげです。 この場をお借りして辻教授に深く御礼申し上げます。いつも本当にありがとうございます。今後もメタサーフェスや最適設計への知見を深め、研究を続けていきます。