令和5年3月29日(水)に寄附講座「未利用資源エネルギー工学講座」の年度末報告会を対面とオンラインを併用したハイブリッド形式で開催しました。
本寄附講座は、ニューデジタルケーブル株式会社、太平洋興発株式会社、株式会社アクアジオテクノ、岩田地崎建設株式会社、特定非営利活動法人地下資源イノベーションネットワーク、一般社団法人北海道環境保全技術協会の6機関により、地方創生につながるハイブリッド石炭地下ガス化(H-UCG)の実証試験の実施及び未利用資源エネルギー等に関連する技術開発に資するため、平成31年4月1日から令和6年3月31日までの期間で設置されています。
報告会に先立ち、本寄附講座の研究協力者である北海道大学大学院工学研究院の児玉淳一准教授から「UCG の燃焼・ガス化空洞周辺炭層におけるき裂発生のプロセスとメカニズム」と題して特別講演がありました。
特別講演では石炭試料を対象に加熱・冷却試験を行い,石炭表面におけるき裂の発生・進展プロセスを解明し、その発生メカニズムに関して考察した結果などについて説明がありました。
その後、寄附講座の板倉特任教授から、「石炭採掘跡へのCO2固定」プロジェクトの成果(三笠市事業)及び「木質バイオマスと未利用石炭の石炭地下ガス化によるCO2フリー水素サプライチェーン構築に関する調査」(NEDO)、2022年度の活動概要及び来年度の計画について報告がありました。
本寄附講座の研究成果は、政府が掲げる2050年までのカーボンニュートラル達成に向けて、地域の脱炭素化のための研究成果の社会実装や、地域と大学の連携促進に貢献するとともに、新たなビジネスモデルを生み出すことが期待されています。