室工大ニュース

名古屋大学との共同研究「液液デトネーションエンジンの燃焼試験」を実施しました

室蘭工業大学航空宇宙機システム研究センターでは、国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学笠原研究室と2022年 7月11日から22日に本学白老エンジン実験場において亜酸化窒素(N2O)およびエタノールをそれぞれ酸化剤・燃料とする液体デトネーションエンジンの燃焼試験を実施しました。

当該エンジンは2024年度にJAXA/ISAS観測ロケットで宇宙空間に打ち上げられ、世界初の液体燃料・酸化剤によるデトネーションエンジンの動作実証を目指すものです。

本燃焼試験では燃焼器長さ、酸化剤流量/燃料流量、混合比、着火タイミングなどをパラメタとして計68回の試験を行い、フライト仕様のエンジン設計条件を決める基礎データを多数取得しました。今後フライト仕様のエンジンを製作し、再度白老エンジン実験場での燃焼試験を実施する予定です。

2週間の実験期間中には室蘭工業大学、名古屋大学からそれぞれ10名程度の教員、学生が参画し、協働で試験運用に臨みました。

燃焼試験Run56 (7/20実施) 酸化剤:亜酸化窒素 燃料:エタノール

*本研究は国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構戦略経費「デトネーションキックモーター観測ロケット軌道投入実証」および科学研究費補助金特別推進研究「自律圧縮型デトネーション推進機の物理解明:高次統合化観測ロケット宇宙飛行実証展開」の経費により実施されたものです。

保安写真(第1週目:7/14撮影)
保安写真(第2週目:7/21撮影)
計測室での運用状況