室蘭工業大学航空宇宙機システム研究センターでは、白老滑空場において今シーズン初のデルタ翼UAV(Unmanned Aerial Vehicle)オオワシの飛行実験を実施しました。
飛行試験の動画はこちら
研究室の枠を超えた横断的体制により、十数名の学生が機体組立て、無線操縦・航法・通信機器の艤装、ジェットエンジン始動などを分担して行い、高いスキルと団結力を発揮しました。
本機は将来的に超音速飛行を目指すフルサイズオオワシの1/3縮小モデルですが、直径6cmのタイヤで離陸速度100km/hを達成する脚設計や、旋回時に3Gの遠心力を受けながらも燃料を安定的にジェットエンジンへ供給するタンク・配管系の艤装方法などの技術課題をクリアし安定な離陸・飛行を実現しました。機上搭載ピトー管によって計測された最高速度は252km/hで、固定脚UAVとしては高速の部類に入ります。
研究中の離陸から着陸までをすべて自動で行うための搭載誘導制御回路と組み合わせることにより、災害、水難事故などの際に迅速に現場へ急行できる有翼ドローンなどへの産業利用やスピンオフ展開も今後大いに期待されるところです。