令和3年11月25日(木)に室蘭工業大学航空宇宙機システム研究センターが白老エンジン実験場においてロケットスレッド試験(Run54)を実施しました。
ロケットスレッドはレール上の台車をロケットエンジンで加速し,様々な高速・高加速度環境における実験を行うもので,2010年から様々なミッションで使用され,先日50回目の走行試験を達成しました。
今回は,54回目の試験(Run54)として航空宇宙機用燃料タンク内の液体揺動防止システムを実証する試験を行いました。
この機構は今井研究室で研究中のもので,今回はじめて加速度場中での実証試験を行いました。実証試験の概要は以下のとおりです。
・ロケットエンジンの燃焼時間は6秒 1本あたり推力は150kgとなります。
・3台連結された台車の全重量は約550kgとなります。
・予定加速度は0.6G,予定最高速は約130km/hです。これまでの最高記録では10G,405km/hを記録していますが,今回の試験は台車重量が大きく,また最高速度もそれほど必要としないため,比較的ゆっくりした走行試験です。
今後も,全国にも類例の無いユニークなロケットスレッド設備を用い、今後も幅広い学術研究需要に応えていきます。
今回の実験の様子を本学公式YouTubeにアップロードしましたので,以下から参照ください。