内閣府事業「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」(研究推進法人:国立研究開発法人科学技術振興機構(JST))に、BOLDLY株式会社などと共同で申請した「社会受容性・法制度・ステークホルダー調整を軸にしたスマートモビリティプラットフォームの社会実装及びスマートモビリティプラットフォームを支える人材発掘・育成プログラムの開発」が採択されました。
研究開発期間(予定):2023~2027年度の5年間
本学は、上記研究開発課題の内、サブ課題Ⅱ⑦-2「既存市街地の街路網構成計画論の構築」、⑲「サービスの社会実装に向けた人材育成」を担当します。具体的には、以下のとおり計画しています。
・プロトモデルの構築
上士幌町もしくは苫小牧市を対象として自動運転車両の導入を前提としたみち空間の構成方法を検討する。そのためにマイクロ交通シミュレーションを用いて実際のみち空間を詳細に再現し,過去に実施した自動運転車両の走行データに基づいた車両走行シミュレーションを行う。2023 年度は上記マイクロ交通シミュレーションのプロトモデルを構築する。
・マイクロ交通シミュレーションの拡充等
2023年度に構築したマイクロ交通シミュレーションを拡充する。対象エリアとしては上士幌町・苫小牧市に千歳市を加える。
大規模人流データ(GEOTRA アクティビティデータ使用予定)を活用し,主に徒歩や自転車等が利用される空間範囲を抽出する.そのうえで抽出された空間の街区のウォーカビリティを評価し、街路ネットワークの再構成範囲や低速移動コミュニティの形成範囲、モビリティハブの設置箇所等を評価する手法を開発する。
各種関係機関と連携し,積雪寒冷地におけるカメラ画像と物体検知アルゴリズム,LiDAR 等による歩行者検知データの精度や自動運転車両周辺の歩行者の行動を踏まえた道路車間協調のあり方について検討する。
・仕組みの成立性等のまとめ
バスのレベル 4 自動運転に関し、ODD 環境の維持が難しい地点や時間帯を特定し、路上側のセンサーにより検出された ODD 環境の健全性の程度を路車間通信により、遠隔監視センターに伝達し、適宜安全な運行停止につなげる仕組みの成立性と効果の試算をまとめる。
・ガイドラインの策定
事故低減効果の確認を行うとともに、生活ゾーン・賑わいの住民のコミュニティ参加自体を推進し、賑わい拠点の維持管理を容易にする仕組みを作り、地域 MS 社会実装ガイドラインとして取りまとめる。
【室蘭工業大学の担当教員】
研究開発責任者:有村幹治教授/MONOづくりみらい共創機構スマートシティ推進支援タスクフォース長
【研究体制:全体】
研究開発統括責任者:BOLDLY株式会社
研究開発責任者(開発拠点):多摩大学、同志社大学、室蘭工業大学、明治大学先端科学ELSI研究所、住友商事株式会社、株式会社住商アビーム自動車総合研究所
(参考)
「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期/スマートモビリティプラットフォームの構築」に係る実施体制の決定について
(内容)
https://www.nedo.go.jp/koubo/CD3_100341.html
(実施先一覧)