令和5年10月26日(木)、室蘭工業大学と国立アイヌ民族博物館は、北海道という地域の特色を活かした教育研究等について包括的な連携のもと相互に協力し、地域社会の発展と人材育成及び学術の振興並びにアイヌ民族の歴史文化の正しい理解促進に寄与することを目的として、包括連携協定を締結しました。
協定式において本学の空閑学長は、「今求められているのは、理系文系という分け方ではなく、総合知、すなわち融合して新たな価値を創出するということである。本学は理工系の大学のため、理工系に強みを有しているが、文系の言語学の教員も複数在籍しており、また、若手の教員も増えてきているため、このような機会を一つのきっかけとして、本学の教員に積極的に参加していただき、融合研究による新たな価値の創出を期待している。」と話し、国立アイヌ民族博物館の佐々木館長は、「当博物館の機能を強化するために、理工系の研究者の分析などの力をお借りし、アイヌ文化の研究・展示・人材育成に関して、厚みを増すことを期待している。また、室蘭工業大学の胆振学という授業にも注目しており、室蘭工業大学の学生に対してアイヌ文化の展示や博物館の機能などについて学ぶ機会を提供したい。」と話しました。
今後は、連携協力推進会議を設置し、本学に新たに設置したウィズ ミュージアム タスクフォースと国立アイヌ民族博物館の担当者を中心に、両者の連携を深めることにより、アイヌ民族の歴史文化の正しい理解促進に寄与すること及び北海道を世界水準の価値創造空間にすることを目指してまいります。
包括連携協定の連携事項
(1)地域の伝統文化(アイヌ民族の歴史文化を含む。以下同じ。) 等に関する教育に関すること
(2)地域の伝統文化等に関する共同調査研究に関すること
(3)共同調査研究の成果展示などの博物館活動に関すること
(4)研究者の相互交流に関すること
(5)その他両者の協議により必要と認めること