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エア・ウォーター株式会社との包括連携研究協力等に関する協定の締結について

国立大学法人室蘭工業大学(北海道室蘭市 学長 空閑良壽)とエア・ウォーター株式会社(大阪府大阪市 代表取締役会長・CEO 豊田昌洋)は、北海道における農業・食品のイノベーションを創出する技術等の開発を目的とした「包括連携研究協力等に関する協定」を本日、平成30年5月21日に締結しました。

室蘭工業大学は、「創造的な科学技術で夢をかたちに」を基本理念のもと、時代と社会の要請に応え、国際的に通用する高度な技術者の育成、イノベーションの創出につながる研究、地域活性化の拠点としての役割を果たすべく、教育・研究を進めてまいりました。
第3期中期目標期間(平成28年度~平成33年度)では、国立大学の機能強化の方向性に関して、知の拠点として地域に貢献するとともに、ものづくりとしての高度で先端的な加工技術に関する強み・特色のある専門諸分野で世界・全国的な教育研究を推進することとしております。
このたび、「包括連携研究協力等に関する協定」を締結することで、地域資源を活用した課題解決型の研究を展開し、地域活性化に寄与する技術等の開発とこれらを通じた人材育成を目指します。

エア・ウォーターは、1929年の創業以来、産業ガスや医療用ガスの供給から、エネルギー、農業・食品、物流、さらにはケミカル、海水、エアゾールなどへ事業領域を広げ、さまざまな技術やサービスで、お客様や地域が抱える課題に応えてまいりました。
特に北海道では、水素やLNGなど「次世代エネルギーの構築」や、急速な人口減少を見据えた「生活サポートによる地域支援」、労働力が不足するなかでも、生産性向上と省人化を目指した「農業・食品事業の追求」など、地域のさらなる発展のため、多彩な事業群がそれぞれ連携しながら、新しい取り組みを進めています。
また、2017年度からは、特に農業・食品分野を志望する学生の採用を北海道で積極的に進めています。
このたび、「包括連携研究協力等に関する協定」を締結することで、それぞれが蓄積してきた研究開発の知見や事業ニーズを統合し、北海道の基幹産業である農業・食品分野の発展に寄与する研究開発を目指します。

本協定は、大学内の複数の研究室が取り組む全学を挙げた研究シーズとエア・ウォーターが日々の事業展開から必要としている技術ニーズを組み合わせるという「組織と組織」の総合力を集めた包括的な産学連携となります。これにより、学術的な知見を生み出すだけでなく、研究成果をいち早く事業化に結びつけたいと考えています。
今後は、共同研究として3テーマの設定を協議した上で、研究者の交流や派遣を行い、成果の創出につながる本格的な研究・開発に取り組んでまいります。

●「包括連携研究協力等に関する協定」の概要
1.目  的 「相互のシーズやニーズのマッチングを様々な学際領域で行い、北海道における農業・食品のイノベーションを創出する技術等の開発に資する複数の共同研究を展開するとともに、共同研究等を通じた人材育成の充実を図ること」
2.協力事項
(1) 相互のニーズ及びシーズの提供
(2) マッチングに関する各種活動
(3) 北海道における農業・食品のイノベーションを創出する技術等の開発に資する共同研究の推進
(4) 共同研究等を通じた人材育成
(5) その他、両者が必要と認めた事項

●共同研究テーマの概要
① 機能性成分定量分析法の研究開発とデータベース構築
② 加工用原料野菜の生産技術の研究開発
③ 施設栽培でのAIによる基盤整備技術の研究開発

共同記者発表の様子