研究ニュース

江別市と室蘭工業大学がAIを活用した鳥獣対策の連携を開始-有害鳥獣対策における見回り負担の軽減を目指して-

室蘭工業大学は、江別市が抱える有害鳥獣対策の課題解決に向け、AI技術を活用した実証検討を開始しました。2026年10月、永井 展裕特任准教授および李 鶴准教授が現地を訪問し、くくり罠の設置環境の視察や猟友会との意見交換を行いました。

本取り組みは、2026年8月21日に開催された「第1回 Region会議(食~地域の食を守り、地域が稼ぐための課題と可能性~)」をきっかけとして実現したものです。今後、本学が研究を進める獣種判別AIカメラを活用し、有害鳥獣対策業務の効率化に向けた実証を進める予定です。

活動のポイント

  • 江別市が抱える有害鳥獣対策の課題解決に向けて本学が連携
  • 獣種判別AIカメラを活用し、くくり罠の見回り業務の負担軽減を検討
  • 自治体・猟友会・大学が連携し、地域課題の解決に取り組む

活動の概要

江別市では、有害鳥獣対策として設置されるくくり罠について、毎日の見回り作業が大きな負担となっています。また、一般的な監視カメラのアラート機能では、風による枝葉の揺れや小動物の接近にも反応してしまうため、効率的な運用が難しいという課題があります。

江別市西野幌地区における、くくり罠の設置状況と周辺環境

実際の設置場所は草木や落ち葉に覆われた場所もあり、現場では一つひとつの罠の状況を確認する必要があります。現地視察では、江別市および猟友会関係者から、罠の設置状況や見回り作業の課題について説明を受けました。

こうした課題に対し、本学では獣種を識別できるAI技術を活用したカメラシステムの研究を進めています。現地視察では、AI技術の活用可能性についても意見交換を行いました。

今後は、本学が研究開発を進めるAIカメラを現地に設置し、シカなどの対象動物の判別や、誤検知の低減による見回り作業の効率化について検証を進める予定です。

また、意見交換の中では、ドローンを活用したシカの生息状況把握など、新たな地域課題解決の可能性についても議論が行われました。

地域連携の背景

本取り組みは、エア・ウォーター北海道株式会社が運営する「ふるさと応援H(英知)プログラム」の一環として開催された「Region会議」を契機として始まりました。「Region会議」は、地域課題を自治体、企業、大学が共有し、それぞれの知見や技術を活用して解決につなげることを目的とした取り組みです。

室蘭工業大学は今後も、研究成果や技術シーズを活用しながら、自治体や地域関係者との連携を通じて地域課題の解決に貢献していきます。

関連情報

本取り組みの詳細は、ふるさと応援H(英知)プログラムのRegion会議活動報告ページをご覧ください。

江別市×室蘭工業大学、AIを活用した鳥獣対策へ