研究ニュース

JAXAとロケットスレッドを活用したパラシュート開傘試験を実施しました

 室蘭工業大学航空宇宙機システム研究センターでは、JAXA 研究開発部門と令和6年12月2日から12月6日に本学白老エンジン実験場において、ロケットスレッドによるパラシュート開傘試験を実施しました。

 この試験は NASA/JAXA がミッション検討を進めている彗星サンプルリターンミッション CAESER のサンプルリターンカプセル後流におけるシュート開傘挙動を実証することを主眼としたもので、実ミッションと同スケールの供試体を用い、計4度の走行試験(Run69, 70, 71, 72)を実施しました。

 いずれにおいてもパラシュートの正常な開傘が確認され、開傘機構の高い信頼性を証明すると共に、その挙動をロケットスレッド上に設置された高速度カメラほか、地上・上空ドローンなどにより多角的に撮影することができました。

 ロケットスレッド推進台車には室蘭工業大学で新たに開発した 5kN 級ハイブリッドロケット2本を搭載し、全重量 700kg の台車を約 2G で加速する運用を高い再現性で実施しました。

ロケットスレッド試験台車全景(水色の物体は大気への再突入カプセル)
カプセル後方でのシュート開傘の様子(機上カメラにて撮影)
燃焼中の 5kN 級ハイブリッドロケット(2本クラスタ運用)
保安集合写真(令和6年12月3日 Run69 終了後)