研究ニュース

国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「次世代研究者挑戦的研究プログラム」に採択され、令和3年度におけるプロジェクト対象学生が決定しました

本学から申請した「次世代イノベーションを駆動する異分野融合博士人材育成支援プロジェクト」が国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の次世代研究者挑戦的研究プログラムに採択されました。

1.JSTの次世代研究者挑戦的研究プログラムについて

博士後期課程学生は、我が国の科学技術・イノベーションの将来を担う存在ですが、近年、「博士課程に進学すると生活の経済的見通しが立たない」「博士課程修了後の就職が心配である」等の理由により、修士課程から博士後期課程への進学者数及び進学率がいずれも減少傾向にあるなど、危機的な状況が指摘されています。

 このような状況を打破するため、①我が国の科学技術・イノベーションの将来を担う優秀な志ある博士後期課程学生への経済的支援を強化し、②博士人材が幅広く活躍するための多様なキャリアパスの整備を進めることを一体として主体的に行う実力と意欲のある大学について、新たに大学の研究科や研究室など既存の枠組みを越えて優秀な博士後期課程学生の選抜等を行う事業統括を選定し、そのリーダーシップのもと、当該博士後期課程学生に対する様々な支援を実施・展開する大学の取組を国として支援するものです。

※次世代研究者挑戦的研究プログラムのHP(https://www.jst.go.jp/jisedai/outline/index.html)より抜粋

2.本学のプロジェクトについて

本学では、第4期の中期目標・中期計画案において、「世界トップレベルの教育実践を目的としたコンピュータ科学人材育成センター(仮称)を設立する」こととしており、本プロジェクトはこのセンター構想に繋がる事業に位置付けている。

将来のセンター化を見据えて、今年度は教育推進支援センターに次世代研究者支援プロジェクト推進部門を設置することとし、董 冕雄副学長を事業統括として、「次世代イノベーションを駆動する異分野融合博士人材育成支援プロジェクト」を新たにスタートさせる。

このプロジェクトでは博士後期課程の優秀な学生を選抜し、入学日から起算して最大3年間(標準修業年限内)を上限として、生活費相当額および研究費を支給するとともに、優秀な学生の研究・自己研鑽を支える経済支援および多様なキャリアパス形成支援を実施する。これにより、分野トップレベルの本学コンピュータ科学分野と建築土木、機械航空、電気電子、物理、化学、生物など様々な科学技術分野とを両輪とした異分野融合型の人材育成、産業界と連携した「武者修行」型長期インターンシップ(次世代イノベーションチャレンジ)等の「キャリア開発・育成コンテンツ」により、実践的スキルの獲得を図り、多様なキャリアパスで活躍できる次世代イノベーション博士に必要な異分野融合型人材を育成する。

【キャリア開発・育成コンテンツ】

①イノベーション科目(3科目)

 次世代イノベーションチャレンジ、DC英語プレゼンテーション、イノベーション特論

②異分野融合科目(2科目)

 コンピュータ科学トップランナーセミナー、異分野研究セミナー

③英語論文執筆向上支援コンテンツ

④ドクコン(キャリア開発コンテンツ)

次世代イノベーションを駆動する異分野融合博士人材育成支援プロジェクト

3.プロジェクトの対象となる学生

博士後期課程の1年次から3年次を対象として、令和3年度は以下の14人を選抜した。

令和4年度、令和5年度は、博士後期課程の入学者から年間4人から6人を選抜する。

4.支援内容

生活費相当額 約220万円、研究費相当額 約70万円(いずれも年額)

入学日から起算して最大3年間(標準修業年限内)を上限とする。