生成系AIに関する留意事項

生成系AIに関する留意事項(学生向け)

令和5年6月20日

生成系AIに関する留意事項(学生向け)

理事(総務・学術担当) 松田 瑞史

 近年、人工知能(AI)により文書や画像等を生成できる生成系AIが広く普及しつつあります。そのような生成系AIとして、例えば文章や数式、プログラムコード等を生成する「ChatGPT」や画像を生成する「Stable Diffusion」などがあります。

 高度な教育研究の場である大学には、学生の本分である学修や学術研究に関する成果物としてレポートや学位論文などがあり、それらは学生が自ら考え作成することを前提としています。したがって、AIが生成したものをそのまま自分が作成したものとしてレポートや学位論文などに使うことは断じて許されず、禁止とします(※1)。そのような行為は不正行為や剽窃と見なされ、本学の懲戒規則に従って処分される場合があります。

 また、たとえレポートなどに直接コピペ等をしなくても、普段の学修において安易に生成系AIを利用し、それに過度に依存することは、自身の学修や研鑽のためにはなりません。他にも普段、生成系AIを使用する際には、以下の点に留意する必要があります。

【上記の禁止事項(※1)など以外の留意事項】

  1. 生成系 AI の出力には誤った情報が含まれることがある。出力内容が正しい内容かどうか、自身の責任において検証すること。
  2. 生成系AIの出力には著作権のある文章や画像などが含まれ、著作権侵害や剽窃とみなされる可能性がある。出典の確認など他者の権利を侵害しないよう注意すること。
  3. 生成系AIに個人情報や未公開の実験データなど秘匿すべき内容を入力すると、それが意図せず流出してしまう恐れや他者に引き出される恐れがある。秘匿情報を入力しないこと。
  4. 生成系AIの出力には誹謗中傷や差別的表現、暴力的表現が含まれることがある。正しい倫理観を持って出力結果を扱い、軽率な利用は控えること。

なお、授業の一環として担当教員の管理の下で生成系AIを使用する場合があります。その場合は担当教員の指示に従って下さい。

【最後に】学生諸君が生成系AIなど新しいテクノロジーに関心を持ち、それを正しく理解・修得し、その可能性や限界について考察を深めることは大事なことであり、本学は皆さんのそのような姿勢、取り組みをむしろ期待しています。今後、AIは社会でより広く利用され、技術者・研究者もAIをツールとして正しく使えることが当たり前となるでしょう。学生諸君は次世代の技術者・研究者を志す者として常に良識と正しい倫理観を持ってAIに接して下さい。本学は今後も必要に応じて生成系AIについて検討を行い、適宜お知らせします。

更新年月日:2025年1月14日
作成担当部局:学務課