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VOICe室工大女子の声

矢島 由佳

interview | professor

自分の「面白い」を
互いに追究し続けましょう 自分の「面白い」を互いに追究し続けましょう

矢島 由佳 Yuka Yajima

システム理化学科 化学生物システムコース
准教授

2010年北海道大学大学院農学院博士後期課程修了、博士(農学)。産業技術総合研究所特別研究員、米国ローレンス・バークレー国立研究所客員研究員、京都大学大学院医学研究科特定研究員などを経て、2015年より室蘭工業大学大学院工学研究科(しくみ解明系領域)。専門は変形菌分類学

  • 研究者になろうと思った経緯は?
     私の専門は、肉眼で見ることのできる微生物「変形菌」です。出会いは、大学入学後初めての講義でした。実は高校時代に変形菌を扱った授業を休んでしまい、学べなかった分、変形菌のことが気になっていたんです。講義では実物も見ることができ、その姿があまりにかわいらしくて、すっかりトリコに。変形菌の種数は1000以上ともいわれていますが、研究者が少なく、まだまだ謎だらけの生物です。その分、興味は尽きず、研究を進めていくうちに気がつけば研究者になっていました。
  • 女性の学びや研究環境の面で学生時代より良くなっていると思う点は?
     理系全般で、「女子学生を増やそう。女性の理系の学びや理系分野での活躍を応援しよう」という動きが、目に見えて活発になっていることでしょうか。それを追い風に日本でも、女性がライフステージの変化に関わらず、「面白い」を長いスパンで追求できるようになっていくことを期待しています。世界には科学に従事する男女比に差がなく、組織のトップが女性という国もたくさんあります。室工大で学ぶ女子学生の皆さんにも、ぜひ壮大な研究テーマを掲げてもらい、おばあちゃんになるまで自分の「面白い」を、追究してほしいと思います。
  • 将来の夢や目標を教えてください。
     私の研究対象は、研究が進んだいわゆる「モデル生物」ではありません。謎やあいまいなことがまだ山積みで、一般的な実験手法では生態や機能を解明できないこともたくさんあります。しかしだからこそ、その可視化が、新しい技術開発につながっていく可能性を秘めています。まずは「何が問題で、なぜ実験がうまくいかないのか」というところを明らかにすることが目標。それが、同様に研究が進んでいない他の微生物たちの研究においても、プラスの効果を生んでくれたらと思っています。
後輩になるかもしれない皆さんへのメッセージ

message 学生になるかもしれない
皆さんへのメッセージ

 皆さんには、「広い視野を身につけるぞ!」という思いを持って室工大に来てもらいたいです。特定の領域を深く知っていることも大事ですが、それ以上に、多様な視点で物事を考えられることが重視される時代になってきています。室工大は、さまざまな研究の土台となる基礎研究も重視しつつ、研究を社会にどう役立てていくかという社会実装についてもしっかり考えている大学です。個性豊かな先生たちが幅広い分野で多様な研究を進めている、まさに、これからの時代に必要な学びができる大学で、たくさんのことを吸収してくれたらと願っています。

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